AutoCADでPDFを読み込む時に尺度係数単位を設定する方法をお探しですね。
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AutoCADでPDFを読み込むときに知っておきたい「尺度」の話
AutoCADでPDFファイルを読み込むとき、ただ図面を挿入するだけでは実は不十分なんです。
PDFの図面情報をAutoCAD上でちゃんとしたCADオブジェクトとして使うためには、「尺度係数単位」というものを理解して、きちんと設定する必要があります。
これは、PDF内の図形がAutoCADでどのくらいのサイズで表示されるかを決める、とても大切な要素なんです。
1. PDF読み込みと尺度係数の基本を知ろう
AutoCADには「PDFIMPORT」というコマンドがあって、これを使うとPDFファイルの中にあるベクトルデータやテキスト、画像をAutoCADのオブジェクトとして読み込むことができます。
このとき、コマンドラインやダイアログボックスに「尺度」という項目が表示されるのですが、これがPDFデータの「尺度係数単位」を指定するものです。
この尺度係数は、PDF内の寸法情報がAutoCADの図面単位(ミリメートルやメートルなど)にどんな比率で変換されるかを決めています。
たとえば、尺度係数を「1」にすれば、PDFの寸法値がそのままAutoCADの単位に適用されます。
ここで注意したいのは、尺度設定を間違えると、読み込んだ図形のサイズが意図せず大きくなったり小さくなったりしてしまうこと。
これでは、その後の作業に大きな支障が出てしまいます。
また、通常のブロック挿入とは違って、PDF読み込み時にはAutoCADの「INSUNITS」という設定は効かないので、自分で明確に尺度係数を指定する必要があります。
2. PDFとAutoCADの単位を合わせよう
PDFをAutoCADに読み込むときは、「PDF自体の尺度」と「AutoCADでの読み込み尺度係数」という2つの尺度概念を分けて考える必要があります。
[PDF読み込み]ダイアログボックスには、PDFの「ページサイズ」や「PDF尺度」が表示されます。
これは、PDFが作られたときの元の単位とサイズ情報を示しています。
問題になるのは、今AutoCADで作業している図面の単位(例:ミリメートル)と、読み込もうとしているPDFが作られたときの単位(例:メートル、インチ、フィートなど)が違う場合です。
例えば、PDF図面がメートル単位で実寸(1:1)で作られているのに、AutoCADの作業単位がミリメートルだったとします。
この場合、単純に尺度係数「1」で読み込むと、PDF内の1メートルがAutoCAD上で1ミリメートルとして認識されてしまいます。
このような単位の食い違いを解決するには、適切な尺度係数を使う必要があります。
先ほどの例なら、1メートルを1000ミリメートルとして扱いたいので、尺度係数として「1000」を指定すれば、正確なサイズでPDFデータをAutoCADに取り込むことができます。
3. 正しい尺度設定の手順とポイント
PDFデータを正確な尺度でAutoCADに読み込むには、まずそのPDFがどんな尺度(実寸1:1か、特定の縮尺か)で作られているかを確認しましょう。
PDF内に書かれている寸法値やスケールバーを手がかりにして、元のサイズを把握することが大切です。
次に、AutoCADの作業単位(ミリメートル、インチなど)とPDFの元の単位を合わせるための尺度係数を計算します。
[PDFIMPORT]コマンドを実行するか、[PDF読み込み]ダイアログボックスの「尺度」オプションで、この計算した尺度係数を入力します。
よくあるパターンは、PDFが実寸(1:1)で作られていて、それをAutoCADの作業単位に合わせる場合です。
例えば:
– メートル単位の実寸PDFをミリメートル単位のAutoCAD図面に読み込む場合:「1000」
– フィート単位の実寸PDFをインチ単位のAutoCAD図面に読み込む場合:「12」
もしPDFがすでに特定の縮尺(例:1/100)で作られている場合は、AutoCADで実寸として扱いたいなら、その縮尺の逆数と単位変換係数を掛け合わせた尺度係数を指定する必要があります。
例えば、1/100でメートル単位のPDFをミリメートル単位のAutoCADで実寸にしたいなら:
「100(縮尺の逆数)× 1000(メートル→ミリメートルの変換)= 100000」
といった計算になります。
4. 尺度以外にも大切な読み込みオプション
尺度係数の正確な設定はPDF読み込みの成功のカギですが、PDFをより便利なデータとしてAutoCADで活用するには、尺度以外の様々な読み込みオプションも適切に設定することが重要です。
[PDF読み込み]ダイアログボックスには「読み込むPDFデータ」という項目があって、ベクトルジオメトリ、塗り潰し、TrueType文字、ラスターイメージといったデータの種類を選択できます。
CADデータとして編集・利用したい場合は、ベクトルジオメトリやTrueType文字の読み込みは必須ですが、不要なラスター画像は含めないという選択も可能です。
また、「画層」オプションでは、PDFが持っていた画層情報をAutoCADの画層として活用したり(「PDFの画層を使用」)、AutoCAD側で用途に応じた新しい画層を自動で作ったりすることができます。
これにより、読み込み後のデータが画層ごとに整理されて、管理や編集がしやすくなります。
さらに、「読み込みオプション」には、線分や円弧の結合、ソリッド塗り潰しをハッチングに変換、読み込んだPDFデータを1つのブロックとして扱うなどの便利な機能があります。
これらの設定は、最終的にAutoCADデータがどれだけ「編集しやすい状態」になるか、そしてその後の作業効率に直結するので、尺度の正確性とともに、しっかりと検討すべき重要な要素です。
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